2009/10/05
水の惑星
(January 2005, Gray Glacier, Argentina)
地球は水の惑星である。水は生き物たちの住みかであり、生命そのものだ。地球は水を循環させることで豊かな生命を育んできた。
生命とそれを支える食料生産、都市の産業などあらゆる活動が水に依存している。そして、急激な人口増加によって、水需要は増大の一途をたどり、さらに大量に水を供給することをせまられている。国際食料政策研究所所長、パー・ピンストラップ・アナーセンは、今後四半世紀以内に五カ国に一カ国の割合で水不足に直面する可能性を指摘する。また、水の需給に加えて人類が直面するもう一つの水問題は、利用可能な水の質の低下である。土壌中への化学物質の浸出、生産施設からの排水、生活排水中の過剰な栄養分とそれを栄養源とする藻類、微生物の繁殖。こうして質の低下した水を飲料水に変えるために、膨大な費用が必要になっている。
水の需要の増大にどのように応えていったらよいのだろうか?帯水層の地下水という、かけがえのない水資源を枯渇させないためには、どのような取り組みが必要なのだろうか?水を希少な資源ととらえ直し、水を再生産し循環させていく仕組みづくりを急がないといけない。