2010/01/27

十三夜月


(January 2010, Tokyo, Japan)

十三夜月。

古くから縁起が良い月として愛された。
古代の日本人は、好んでこの月のもとで宴をはったという。
ひときわ冴えた透けるような光。
日本の美意識を感じた瞬間。
英語ではGibbous Moon。

2010/01/26

氷に覆われていた頃


(December 2004, Patagonia, Chile)

(January 2005, Patagonia, Argentina)

氷の大地。人類がつくったものは見当たらない。
すでに仲間が大勢きている。大地にはペンギンがたくさんいる。
私は若い女性と一緒にいる。肩くらいまでに揃えた髪。落ち着いた声。

「めずらしい生き物がいるわよ。ほら、あそこよ。」

よく見ると植物のかげに光沢のある黒い玉が動いている。ビー玉よりも少し大きい硝子のような玉がいくつか繋がって動いている。
足下に小さな恐竜が走って来た。手のひらくらいの大きさで紫をおびた青い色をしている。目の前でさかんに動き回って、何かアピールしている。その仕草が面白くて写真を撮る。すると、恐竜はいろいろなポーズをとり始めた。

「これ、細くて食べるところがなさそうね。」
「むこうはこっちを食べるつもりかも知れない。」
「けど、脚の関節を外せば身がとれそう。」

集まってきた仲間の雑多な声が聞こえる。
にわかに、恐竜の目に警戒の色がうかぶ。

2010/01/25

虹を贈った少女


(December 2004, Patagonia, Chile)

群衆が森の広場に集まっている。
数えきれない小枝と葉っぱが空にかかげられている。
大勢の人が小枝を手に持ち、空に向けている。
小枝のひとつに小さな虹が架かった。
「虹が出た!」
人々の中に喜びの感情が伝わる。

「あなたの葉っぱに虹が生まれるよ」
隣の人が話しかけてきた。
「ほんと?」
聞きかえして、両手いっぱいの小枝を見た。
すると、周りから
「虹!」
という声が聞こえた。
左手にもった葉っぱに淡く小さな虹が生まれていた。
その刹那、まだ見たことのない少女の顔が脳裏にうかんだ。
その少女にこの虹をあげたいと思った。

江戸切子


(January 2010, my place, Tokyo, Japan)

江戸時代に日本橋で生まれた江戸切子。
色硝子に描かれた絵柄を砥石で丹念に削っていく。
硝子の器を手に持ち、右に左に回転させ、傾けながら薄い曲面の硝子を削る。
出来上がった器は宝石にように美しい光をまとっている。
匠の技の素晴らしさをあらためて思う。

2010/01/24

伸びる


(November 2009, Gunma, Japan)

広びろとした空
悩みなどない空の中で