2009/12/15
POPOCATEPETL
(May 1996, Estado de Puebla, Mexico)
標高5,426m、ポポカテペトルはメキシコを代表する活火山だ。向きあうように聳える標高5,286mのイスタシワトル(IZTACCIHUATLE)とともに神話の山として知られている。アステカの王妃イスタシワトルと敵国の青年ポポカテペトルは恋におちるが、やがて対立する両国から追われる身となる。二人は厳しい逃避行をつづけ、自由の国を求め海をめざした。海に行くための極寒の山越。しかし、無情にも頂上で吹雪きにあい力尽きてしまう。山の民は二人を哀れみ、この山にポポカテペトルを、向かい合うもう一つの山にイスタシワトルを鳥葬した。そしていつしか、人は、この二つの山を二人の名前で呼ぶようになった。
ポポカテペトルは活発な火山だ。その日も噴煙が上がり、夕日に山のシルエットが鮮やかに浮かび上がり,雄大な影をおとしていた。